39号「パズル」

恋するフォトショップ〜幻想の画廊から〜

フォトショップを使った、幻想的なCGコラージュを、コラムとともに毎週お届けします。「公募展」に寄せられた読者のみなさまの作品をご紹介するコーナもあります。鑑賞派のあなたも、創作派のあなたもぜひどうぞ!

 

■■39号「パズル」■■

2003年01月28日(火)

◇◆ご挨拶◆◇

あけましておめでとうございます! 今頃何言ってんだという感じですが、前回のメルマガでお知らせしたように発行人のマリアは長いお休みをいただいていたため、今号が今年初めてのご挨拶となるわけです。

おかげさまで心身共にリフレッシュできました。ありがとうございました☆ 長らく更新をしていなかったのですが、お休み中にも読者の皆様からご感想メールなどいただきまして、すっかり忘れられていると思っていただけに本当に嬉しかったです。

前号の発行時には980人だったメルマガ読者数も、今年になって1020人を超えました。読者数が全てではないですが、htmlメルマガでの4桁達成は思わず顔がほころびました♪ 今年も発行と更新を頑張りますので、どうぞ「幻想画廊」をよろしくお願い致します。

◇◆今週のギャラリー◆◇

「パズル」

パズル

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話をしているあいだ、金森は手を休めず、ハロウィーンのパズルの三千ピースをいくつかの山に分けていました。ジグソーパズルは二千ピースを超えたあたりから複雑さが格段に増す、ピースの仕分けという手順を抜いたのでは完成はおぼつかない、というのです

(雨宮町子 『来歴不明の古物を買うことへの警め』より)

ジグソーパズルブーム

日本では1980年代後半からジグソーパズルブームが起こり、様々な絵や写真のパズルがおもちゃ屋さんに並びました。

もともとはイギリスの地図制作者ジョン・スピルズベリーが、地理を学ばせるために教育目的で作ったのがジグソーパズルの起源です。国境線にそって切り離されたパーツを組み立てることによって、国の場所が覚えられるのですね。「ジグソーパズル」とは「糸のこぎり(=Jigsaw)」で切ることに由来します。

完成させるまでの面白さがあるだけでなく印刷技術や切断技術の向上によって、部屋に飾れるインテリアとしても楽しめるようになりました。最近はブームも落ち着いているものの、昔夢中になって解いたジグソーパズルのことを思い出された方も多いでしょう。

ジグソーパズルを解くコツ

隠しぺージにもジグソーパズルが置いてありますね。この手のパズルを早く解くにはコツがあります。まずは直線を含むピースだけを箱などによりわけてしまうことです。要するに縁にあたるパズルだけを選んでおくのです。そして同じような色のものを数種類に分けます。ピース数が1000を超すパズルではこの作業は必須です。

ますは四方の縁を組み立ててから、色別のピースに取りかかります。ピースに印刷された絵が細かいものから始めて、だんだん大きい柄(単色で塗られているようなもの)に移ります。

最後の方になると一色で塗られたように見えるものが残りますので、あとは一つ一つ空いている場所の形を照合しながらはめていくしかありません。まとめると、「縁→小さい柄→大きい柄」という順で作業をするのです。

ジグソーパズルというと頭を使うようですが、黙々と単純作業をしなくてはならないので、実は忍耐力と集中力の方が大事なんですね。子どもの教育には非常に優れた学習ツールだと思います。

妹とパズルの競争

私が小学生の時、我が家にもジグソーパズルブームがやってきました。ある日父が持ち帰った200ピースのパズルがきっかけでした。それは宇宙船の中で宇宙飛行士達走り回ったり、宇宙遊泳をして大騒ぎしている様子がみっしりと描かれたイラストのパズルでした。

私は毎日このパズルを完成させては壊し、繰り返し楽しみました。そのうち、何分でパズルを解けるかをストップウォッチで測って家族で競争をするようになりました。競争はいつも私がビリ。でも楽しかったんですよね。

家族総出のジグソーパズル

毎日パズルに熱中している私たちを見て、父は別のパズルをプレゼントしてくれました。200ピースでそれだけ楽しめるのなら、これはどうだ! と買ってきたのがなんと3000ピースのパズル。絵はダヴィッドの「ナポレオンの戴冠式」でした。無茶です。完成すると横幅が自分の背丈ほどあるんですから、どこから手をつけて良いのかさっぱり分かりませんでした。

途方に暮れる子ども達を見かねたのか、両親もパズルを手伝ってくれることになりました。家族全員で一つのパズルを作り上げる……暖かい風景、一家団欒ですね!……とはならず、みんな黙ってひたすらパズルをし続けました。話すことと言えば「あ、これ端っこだ」「顔の描いてあるピースどこ?」ぐらい。家族そろってピースを色別、形別に分類して一つ一つ照合する作業を黙々とし続ける姿は、「家内制手工業」状態。

最期のピースはどこに?

それでも数週間でなんとか完成に近づきました。すると不思議なことに、なぜか家族の人数分だけパズルのピースがないのです。じっとりと見つめ合う全員。そうです。お察しの通り、みんな「最後のピースをはめる栄誉」を勝ち得たいがために、それぞれが1ピースを隠し持っていたのでした。

結局誰が最後の1ピースをはめたのかは覚えていません。ただ子供心に刻まれたのは「うちの両親はたとえ子供だろうが、遊びだろうが、決して容赦しない教育方針なのだなあ」ということでした。

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ジグソーパズル専門店ジグソークラブ

ジグソーパズルの通販サイト。

参考文献

 玩具館

井上雅彦・編
光文社
2001.9

マリア井上雅彦が集めた幻想短編集「異形コレクションから。雨宮町子の『来歴不明の古物を買うことへの警め』はジグソーパズルをモチーフにしたホラーです。古道具屋で買ったジグソーパズルを解くと、恐ろしい出来事が……。ゾクゾクします。

◇◆今週のギャラリーの作業工程◆◇

ジグソーパズルの模様は、イラストの素材集から探してきました。これをアルファチャンネルにコピーして、パズルにする画像をこのアルファチャンネルで切り抜き、エンボスの加工をするだけです。

レイヤースタイルでドロップシャドウをかけて、パズルのピースに影をつけます。ところどころ切り抜いたパズルのピースを散らして、同じようにドロップシャドウをかけます。

背景は最初、木のテーブルにしようと思ったのですが、木目がごちゃごちゃしてしまったため、思い切って白の背景にしたところスッキリしました。

◇◆編集後記◆◇

私の両親は私の世代の親にしては、遊びに真剣になれる人たちだと思っています。少し変わった親で、今まで私は一度も「勉強しなさい」と言われたことがありません。マンガオタクの母はマンガは何でも買ってくれるし、父は勉強をしていると「勉強ばかりしてると病気になるぞ。ファミコンでもしよう!」とじゃまをしてくるのでした。でも邪魔されるとやりたくなるんですよね。これも作戦だったのでしょうか。

一家全員で『ザ・キャッスル(懐かしのコンピュータゲーム)』を解いたり、ルービックキューブに夢中になったり……と思い出はつきないのですが、子供の時に訪れたもう一つのブームはスーファミの『テトリス』。「家族テトリス大会」での優勝は母でした。もうこれ以上得点できないという最高得点99万9999点をマークしました。このレベルって、ブロックが「落ちる」というより「上から投げられる」という感じなんですよね。

私ですか? ビリに決まってるじゃないですか。聞かないでよ (>_<)。

幻想画廊」 (c) Maria Garcia, 2002-2008