良い本を選ぶには良い愛書狂を探せ

本・マンガ

 現在新刊本は年間に約6万〜7万冊発行されているとか。これに雑誌やマンガを加えると膨大な数になります。新刊本だけでなくこれまでに発行された本だってありますからね。

 私は多読な方ですがそれでも1ヶ月に読む本は30冊、雑誌は20冊、マンガは50冊。せいぜい1月に100冊程度なので、一生かかってもこの世の全ての本を読むことはできません。

 本のうち9割は読んでも読まなくてもいいくだらない本とよく言われます。でも1冊のために99冊をこなさねばならないとはなんとも効率が悪い。

 いったい私が生きている間に何冊の面白い本に出会えるのでしょうか? きっと私は死ぬ間際にも手が届かなかった名作を思い、歯ぎしりして悔しがるような気がします。「もっと本を!」

 あえて利用するなら「書評」でしょうか。でもこれがまた難しい。「全ての人にとって絶対的に面白い本」などありえないからです。読む人の性別、年齢、職業、趣味、嗜好、読書歴などによって本の評価は変わります。文章のテクニックについてはある程度客観的な評価ができると思いますが、面白いかどうかは別。ある書評でベタ褒めだった本が別の書評でメタメタにけなされていたりして。

 先日『イニシエーション・ラブ』という本について書きまして、数名の読者の方がメールを下さったんですよ。お一人は「すごく面白いので友達にも勧めました」。もう一人は「最後まで読みましたが、意味がよく分かりませんでした」。

 ネタバレになるのであまり書けないのですが、恋愛小説として読んでしまってトリックに気がつかない方もいらっしゃるかもしれません。うーむ。書評って難しい。

 個人的にオススメするのは、「自分と趣味や考え方が似ている愛書狂(ビブリオマニア)を見つける」方法です。私の場合は評論家の豊崎由美氏の書評を参考にしたりします。彼女は向かうところ敵なしの毒舌でバッタバッタとたたっ斬るんですよ。趣味が似ているので私にとってはあまりハズレがないのですが、この人も評価が分かれるだろうなあ。

 本屋さんに行くと「本ソムリエ」がいたらいいなあといつも思います。博覧強記のビブリオマニアで、カウンセリング技術のあるプロの本読み。もちろん秘密厳守。お客さんの趣味嗜好を聞いてもすずしい顔で「それでしたらこの本などいかがでございましょうか」とぴったりの本を選び出してくれる。古今東西の名作についての基礎知識はもちろん、最近のベストセラーについても詳しい。そういうサービスしてくれる本屋さんなら毎日通うんだけどな。


文学賞メッタ斬り!
大森 望 豊崎 由美
■趣味が両氏と似ている方にとっては爽快な本。もっと毒を吐いてもいいんじゃないでしょうか。

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2005年 1月 23日(日)

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