語族・語派・孤立言語

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 昨日のコラムに関して、ハーミットさんからご質問をいただきました。

「厳密にいうと中国語は存在しないという話を聞いた事があります。(中国は世界一の多民族国家の為、北京語や広東語など複数の言語が使われている)11億人が使用しているというのは公用語としての北京語を指すのでしょうか?」

ご指摘の通り、中国は多民族国家で地域によって話される言葉がかなり違います。最も話者が多い「漢語」も様々な方言があって、場所が違うと同じ漢語と言えどもコミュニケーションが困難。他の民族の言葉ともなると何が何やらさっぱりというぐらい隔たりがあります。そのためにできたのが「普通話」。義務教育の授業やマスメディアで使われているのでほとんどの中国人は普通話を理解することができると言えます。

何をもって「1言語」とするかは様々な意見があります。例えばスペインにはカタルーニャ語、ガリシア語、バスク語など「地方公用語」と言われる言語があります。言語学的にはこれらは、フランス語、イタリア語と同じ仲間に属しますが、スペイン語しか話さない人はこれらの言葉を聞いて理解できないのです。

ただ発音や文法が違っているだけではありません。カタルーニャ語圏は民族主義を主張しており、政治的な意味でもスペイン語とは分けて考えるべきという方もいます。民族間の様々な問題もあって、どこまでを1言語に含めるかという事は言語学者の中でも意見が分かれているのです。

このコラムでは方言や地方公用語なども数えてしまうと細分化しすぎてしまうために、便宜上一般的に認識されている「●●語」という使い方をします。「中国語」と言う場合は、中国全体でほぼ通じる「普通話」を指すことにしますね。

世界で話されているそれぞれの言語は、歴史的な発達をもとに同じ系統の言語を話す集団で分けた「語族」、そしてそれをさらに分けた「語派」と枝分かれするように分類しています。「インド・ヨーロッパ語族」「セム・ハム語族」「ウラル語族」「アルタイ語族」など聞いたことがあるのではないでしょうか。

英語はインド・ヨーロッパ語族に含まれます。ドイツ語やスペイン語、フランス語が仲間。では私たちの母語である日本語は? 実は日本語はどの語族に含まれるかよく分かっておらず、専門家の間でも意見が分かれているんです。このように他に似た言語がない言葉を「孤立言語」と呼びます。

日本語はどの言葉とも似てないんですね。そう考えると個性的な言語・日本語を話せることが誇りに思えてきませんか?

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2005年 5月 17日(火)

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