海の宇宙飛行士
海の宇宙飛行士(2003年05月〜2003年10月)
海の宇宙飛行士は私が作ったサイトの中で最も短命の、たった5ヶ月しか続かなかったサイトです。みんなが浜辺で楽しそうにしているのに、自分だけ暑くて息苦しい宇宙服を着て突っ立っているような、そんな場違いな私のいたたまれない気持ちや日常を書いたコラム&日記サイトでした。
海の宇宙飛行士(La Astronauta en el Mar)は、私が「宇宙飛行女」というハンドルで2003年05月10日から2003年10月13日までの5ヶ月間続けた短命の日記・コラムサイトです。浜辺で宇宙服を着て突っ立っているような、周囲と上手くやっていけない私の困惑や戸惑いを書き綴ることが多かったように思います。
当時大流行していたレンタル日記サービスを利用
「思います」と書いたのは、この日記のログが全く残っていないため何を書いたのかさっぱり覚えていないからなのです。というのも「海の宇宙飛行士」は外部サイトをフレームで表示させる形式になっており、日記自体は『エンピツ日記』という当時とても流行していた日記サイトサービスを利用していたのです。
「ブログ」という言葉自体がなかった時代、サイトを一から作るのは大変な労力が必要でしたから、日記圏、日記才人、エンピツ日記、さるさる日記──など様々な無料レンタル日記サービスがありました。昔からネットをしている方はご存知でしょうね。日記サービスから退会してしまったのでログも消えてしまいました。
私だけが場違いな宇宙服を着ている……
みんなが浜辺で楽しそうにしているのに、私だけが場違いな宇宙服を着ているような気がする。暑くて苦しくて重いのに、脱ぎ方が分からない。いったいどうしたらいいんだろう?──
そんな感じのコンセプトで作った日記サイトでした。特に炎上したわけでもなかったのですが、なぜ突然更新をやめたのかもはっきり覚えていません。しばらくしてサイト自体も削除しました。
たった3ページだけの気軽な日記サイト
「海の宇宙飛行士」には、日記ページ、自己紹介ページ、メールフォームの3ページしかありませんでした。全くの匿名で、リンクも「幻想画廊」に貼り付けたりしませんでしたから、アクセス数は毎日20ヒットぐらいでした。でも自分の心のうちを自由に書けるので、良い気分転換になっていました。
「幻想画廊」が毎日何千アクセスとあったので、ひょっとするとちょっと息苦しかったのかもしれませんね。
12年後のツイッターで驚くべき再会が!
そして「海の宇宙飛行士」を閉鎖して12年後、2015年2月18日のツイッターでとんでもない出会いがありました。なんと「海の宇宙飛行士」をご覧になっていた読者の方からリプライをいただいたのでした。
@nasobemidae えっ……まさか。私の「海の宇宙飛行士」のサイト知ってる人がいるなんて! す、すごい。かなり驚きました。すみません。完全に黒歴史なんであのサイトは消しました。でもとても懐かしくて、嬉しかったです。いや、驚いた! pic.twitter.com/mwLz6M5Mjy
— 五十嵐麻理 Mari Igarashi (@IgarashiMari) 2015年2月18日
ま、まさか覚えていた方がいらっしゃったとは! しかもこの方、早川書房が毎年行っているパブ・シャーロック・ホームズのイベントで偶然お目にかかった方でした。「ひょっとして、五十嵐麻理さんですか?」と声をかけてくださったんです。こういう不思議なご縁があるからネットって面白いですよね。

天網恢恢疎にして漏らさず──まさにネットの世界のことわざ
天網恢恢疎にして漏らさずと申します。匿名だからと言って、好き勝手書いていると後で顔真っ赤になることがありますよ。ご用心ご用心。【マリア・ガルシア&五十嵐麻理】
でもその黒歴史的「海の宇宙飛行士」を覚えていらした方が以前リプライを下さったことがあってびっくりした。別の名前でやってたし。恥ずかしくて身悶えして床をゴロゴロした。
いやはや、ツイッターの世間は狭い。
ネットは天網恢恢疎にして漏らさず。https://t.co/d9JdzqWsJE— 五十嵐麻理 Mari Igarashi (@IgarashiMari) 2018年5月11日