【Trick or Treat】ハロウィンの思い出 仮装、イタズラ、占いなどなど

そして、大きな袋の口を開けて、いっせいにハロウィーンの合い言葉をさけびました。『おかしをくれないと、いたずらするぞ!』

(『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』ティム・バートン より)

ごちそう? それともいたずら?

10月31日はハロウィンです。日本でも少しずつ定着してきたキリスト教のお祭りですね。ハロウィンは、1年の中でクリスマスの次に好きな祭日です。

……あ、これ去年も書きましたね。去年はメイドさんに扮しましたが、今年は小悪魔ならぬ巨大な悪魔娘です。「ごちそうしてくれなきゃ、いたずらしちゃうわよ~!」とドアをノックしています。

【ハッピーハロウィン】欧米のお盆? ケルトのお祭りハロウィンとは
今夜の風がとくべつの風で、暗闇にもとくべつの肌ざわりがあることはだれにもわかるはずだ、なにしろ今夜は万聖節前夜(ハロウィーン)なのだから。『ハロウィーンがやってきた』レイ ブラッドベリ より)

学校の先生も仮装で授業

私は一時期アメリカで暮らしていたことがあります。ハロウィンは学校へ行くのがとても楽しみでした。クラスでは包帯ぐるぐる巻きのミイラ先生が、妖精やドラキュラ、悪魔の子供たちを前に授業をしていたりするんですよ。

お昼休みには仮装コンテストも行われました。友達同士で準備して、『オズの魔法使い』の仮装を集団でしていたグループが優勝しました。お化けの仮装が多いのですが、エルビスやモンローなどに扮する人もいますし、全身肌色タイツで、人をぎょっとさせるような仮装をする人もいます。大人は割とセクシー路線が多いみたいですね。

どこでも同じ、おバカ大学生

子供たちがぞろぞろと家々を回って、「Trick or Treat!」と言いながらお菓子を集める様子はとてもほほえましいものですが、全然カワイクないのが大学生。コンバーチブルの車にハコ乗りして、夜中に爆竹ならしながら爆走したり、家やクルマにトイレットペーパーを巻きつけて水をかけたり、卵をぶつけたり。翌日ペーパーまみれの愛車を見て、泡を吹かんばかりに呪いの言葉を叫んでいた隣の家のおじさんを思い出します。

ハロウィンの占い・クラウディ

仮装の他にはパンプキンをくりぬいておばけちょうちん(Jack-o’-lantern)を作ったり、ワクワクドキドキする「クラウディ」を飲みます。

クラウディとはフルーツポンチのような飲み物で、これで一年を占うんです。この中に指輪、 コイン、おはじきを2個ずつ入れておきます。パーティーではこのクラウディをおたまですくって飲みます。

指輪をすくった人は1年以内に恋に落ちる、コインをすくったなら金運に恵まれる、 おはじきなら運のない一年、何もすくわなかったなら、平穏な1年間になるだろうと言われています。私は「指輪入ってないかなー」って思っていました。

覗いてごらん、未来が見える!

ハロウィンだけにできる占いは他にもあります。ハロウィンの夜には、過去と未来がごっちゃになった不思議な時間が流れると言われています。そこで未来が見えるという占いをご紹介しましょう。

2枚の鏡を用意します。ハロウィンの夜中の0時ちょうどに、それを合わせ鏡にして間にロウソクをともすと、未来の結婚相手の姿が映るらしいのです。なんだかオドロオドロしい雰囲気の占いなので、とても試してみる気にはなれませんでしたが、勇気のある方はやってみてはいかがですか?

何も映らなかったらどうなるのかって? そりゃあ、あなた……えーっと……。ご愁傷様です。

ハロウィンのススメ

日本人は何でもかんでも西洋のお祭りを取り入れてしまって、節操がないなどと言う人もいますね。でもアメリカで行われているハロウィンはもともとケルトのお祭り。ヨーロッパでは割と地味に行われていますが、アメリカでは派手に行われています。楽しいことはどんどん取り入れて、それによって他の文化に興味をもつなら大いに結構ではありませんか。日本でもそのうちハロウィンもクリスマス並のイベントになるかもしれませんね。

ではでは楽しくコワーいハロウィンを! ハッピーハロウィーン!

参考文献

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』ティム・バートン作 永田 ミミ子訳

ハロウィンのおばけたちの、奇妙で楽しい、そしてちょっと哀しいクリスマスのお話。不気味に見えるキャラクタ達がとっても愛しい絵本です。映画でもぜひどうぞ。

このブログは2001年07月23日開設のサイト「幻想画廊」を2019年にWordpressで移築したものです。この記事は21年前の、2002年10月22日(火)に書かれました。文章の内容を変えずにそのまま転載してあります。リンク切れなど不備もありますが、どうぞご了承くださいませ。

 

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